新年あけましておめでとうございます。

新年あけましておめでとうございます。

皆様にとって、今年が希望に満ち、幸福と健康に恵まれた年でありますよう心から願っております。新しい年の幕開けは、新たな始まりを象徴し、私たちにとって未来への新たな希望を抱く大切な瞬間です。

しかし、この機会を借りて、元旦に発生した令和6年能登半島地震の被災者の方々に深い哀悼の意を表したいと思います。この悲劇は私たちにとっても大きな衝撃であり、被害に遭われた方々やそのご家族に心からのお悔やみを申し上げます。また、被災地の一日も早い復興と、全ての方々の安全と安心が確保されることを心から祈っております。

新年の喜びとともに、これらの困難な状況に直面しているすべての人々に、私たちの思いが届くことを願ってやみません。この新年が、再生と再建の年となり、希望と共に前進できることを信じています。

皆様の安全と幸せを祈りつつ、新年のご挨拶とさせていただきます。

敬具

HSP(高感受性パーソン)とは何か?

HSP(高感受性パーソン)とは何か?

HSP(Highly Sensitive Person)は、心理学者 エレイン・アーロン博士によって紹介された概念で、人口の約20%が該当するとされています。これは、外部の刺激に対して他の人よりも敏感に反応する人々を指します。

私がHSPという言葉を知ったのは、以前勤務していたスタッフが退職する際に寄贈された本からでした。(待合室に今も置いてあります)

HSPは精神医学の用語ではありませんが、

”自分はHSPだと思う”

とおっしゃる患者さんが多いため、今回はHSPについて簡単に調べてみました。

HSPの特徴

1. 外部刺激への過敏:光や音、さまざまな感情に対して過敏な反応を示すことがあります。

2. 深い内省:自分の感情や考えを深く考える傾向があります。

3.他者の感情への共感:他者の感情を敏感に察知し、共感する能力が高いです。

HSPの美点

HSPは、その敏感さから他者と深い繋がりを持ちやすく、芸術や創造性の領域で才能を発揮することがあります。この特質を力として活かすことも可能です。

HSPと精神的健康

HSPは、日常生活の中での過度な刺激から過度なストレスを感じることがあり、その結果、不安感や抑うつ気分のリスクが高まることがあります。しかし、高感受性は病気や障害ではなく、適切なケアと理解を受ければ豊かな人生を歩むことができます。

HSPのためのケアの方法

1. 自己理解:自分がHSPであることを受け入れ、その特性を理解することが重要です。

2. 休息の確保:適切な休息とリラックスする時間を持つことで、外部の刺激からの回復を助けます。

3. 環境の調整:過度な刺激を避けるための環境調整が必要です。

まとめ

HSPは特有の感受性を持つ人々を指し、その特性を理解しケアすることで、豊かな人生を送ることができます。HSPの人々は自分の特性を受け入れ、それを最大限に生かす方法を見つけることが大切です。
病気ではないと感じていても、ゆううつな気分、不安感、不眠などの症状でお困りの場合は受診を考えていただければ幸いです。

心のカタチを照らし続けて、10年

親愛なる患者様、スタッフの皆様、そして私たちクリニックを支えてくださっているすべての方々へ

心より感謝申し上げます。

開院から10年が経過し、この節目を迎えることができました。心療内科・精神科クリニックとして、私たちは多くの方々の心の健康を支え、共に歩んで参りました。

この10年間、多くの患者様とそのご家族が私たちと共に歩んでくれました。その一人一人のストーリーが私たちのクリニックを豊かにし、成長させてくれました。

そして、専門的なスキルと共感心を持ったスタッフの皆様が、クリニックの成功を支えてくださいました。貴重な専門性と情熱を持って、患者様一人一人と真摯に向き合ってくれました。

この場を借りて、心よりの感謝を述べさせていただきます。そして、私たちはこれからも、一人一人の患者様の心の声に耳を傾け、安心と安全な空間を提供し続けて参ります。

今後とも、よろしくお願い申し上げます。

心からの感謝を込めて

吉本メディカルクリニック
院長 吉本 光宏

セロトニン: 「幸せホルモン」の医学的側面とその影響

セロトニンの構造式(ウイキペディアより)

セロトニンは、神経伝達物質の一つであり、脳や腸、血小板など体内の多くの部位で見られます。この化学物質は、気分、感情、睡眠、食欲、体温調節など、多くの生理的・心理的プロセスに影響を与える重要な役割を果たしています。

生理的作用

1、気分と感情: セロトニンは「幸せホルモン」とも称され、うつ病や不安障害などの心的健康状態と密接に関わっています。

2、睡眠: セロトニンはメラトニン(睡眠ホルモン)の前駆体となり、睡眠サイクルの調節に関与します。

3、消化機能: 腸内にも大量に存在し、消化や蠕動運動の調節に影響を与えます。

4、循環器系: 血小板に存在し、傷ついた血管を修復する過程で役立ちます。

病態とセロトニン

1、うつ病: セロトニンの不足は、うつ病やその他の心的健康問題と関連しているとされています。

2、不眠症: セロトニンレベルの乱れは、睡眠の質にも影響を与える可能性があります。

3、過敏性腸症候群 (IBS): 腸内のセロトニンが関与するため、IBSの症状にも影響を与えることが知られています。

治療とセロトニン

1、抗うつ薬: SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬は、セロトニンの再取り込みを阻害してその濃度を高めます。

2、食事と運動: トリプトファン(セロトニンの前駆体)を多く含む食品(ヒレ・モモの赤身肉、たまご、チーズ、牛乳、バナナなど)や運動も、セロトニンレベルに影響を与える可能性があります。

セロトニンは多くの生理的機能に影響を与えるため、そのバランスが崩れると様々な健康問題を引き起こす可能性があります。適切な診断と治療が必要です。


プラセボ(placebo)効果とノセボ(nocebo)効果について

プラセボ効果とノセボ効果について

私たちが薬や治療を受ける際、科学的な効果だけが働いているわけではありません。心の中で信じる力、期待する力が私たちの身体にどれほど影響を与えるか、それが「プラセボ効果」と「ノセボ効果」です。

1、プラセボ効果とは?

「プラセボ」とはラテン語で「私は喜ぶ」という意味です。薬の成分としての効果はない偽の薬(砂糖など)を飲むことで、実際には何の効果もないはずなのに、体調が改善される現象を指します。この効果の背後には、患者さんの期待や信じる気持ちが影響しています。
それに加え、本人が効果を感じないとわかっていても、プラセボの効果を感じることも特徴です。
例を挙げると、動悸や不安感が強い患者さんが、症状を抑えるため抗不安薬を時々使っています。そこで抗不安薬の代わりにサプリやミントのタブレットなどを使うと、意外と落ち着く方がいらっしゃいます。それらを飲むこと自体に体が安心を感じるのです。

2、ノセボ効果とは?

一方で、ノセボとはラテン語で「害する」と言う意味で、プラセボの反対の現象です。治療や薬に対するネガティブな期待や不安が、実際に体調の悪化や副作用のような症状を引き起こすことがあります。例えば、副作用について詳しく説明されると、それを強く意識してしまい、実際に症状が現れることがあるのです。

これも例を挙げると、うつ症状のある患者さんに抗うつ薬を飲んでもらいます。その抗うつ薬は眠気がする、気持ち悪いなどの訴えがあるためそのお薬を中止して他のお薬を処方しました。しかし他のお薬も胃が痛い、動悸がするなどの訴えがあると、またまた他のお薬を処方するのですが、これを繰り返していると、どのお薬を飲んでも効果を感じない、お薬は飲みたくないといった気持ちが強くなります。この場合はしばらくの間休薬していただくことがあります。

3、なぜこれらの効果は重要なのか?

医療の現場では、プラセボ効果やノセボ効果が意図せず引き起こされることがあります。しかし、これらの効果を理解し、適切に活用することで、治療の質を向上させたり、患者さんの満足度を高めることが可能です。

また、患者さん自身が自分の体や心の変化をよく観察し、自分の期待や感じることの影響を理解することで、より賢く医療を受けることができます。

4、まとめ

プラセボ効果とノセボ効果は、医療の現場だけでなく、日常生活の中でも働いている可能性があります。私たちの信じる力や期待する力は、実際の身体の反応に大きく影響することがあるのです。心と体の関係性を理解することで、より健康的で充実した日常を送る手助けとなるでしょう。