病気を心配する病気ってあるの?病気不安症とは?

皆さん、こんにちは。私は精神科医として、日々多くの患者さんと向き合っています。今日はその中でも特に理解が必要な疾患、"病気不安症"について説明します。

病気不安症は、自分が重大な病気に罹患している、または罹患する可能性があるという過度な恐怖や不安に襲われる状態を指します。日常的な身体的感覚や軽微な症状を重大な健康問題の兆候と捉えることが特徴です。

ただし、病気不安症を単なる「神経質」や「心配性」の一種と誤解しないでください。これは真剣な精神の健康問題で、適切な認識と治療が必要です。

その典型的な症状として、過度な健康関連の心配、頻繁な自己検査、医療情報の過度な検索、医療機関への頻繁な訪問、健康に対する不安感が原因で過度に避ける行動などがあります。

では、この病気不安症の対処法として、以下のようなことをお勧めします。

1、専門家に相談する:健康に対する過度の心配が日常生活を阻害している場合は、精神科医や臨床心理士などの専門家に相談しましょう。適切な評価と治療を行うことが重要です。

2、ストレス管理:ストレスの管理、すなわちリラクゼーションやマインドフルネスなどを利用して、心の健康を保つことが有効です。

3、信頼性のある情報源を利用する:健康情報を得る場合は、出所がはっきりしている信頼性のある情報源から得ることを心掛けてください。そして、医療情報の過度なネット検索を避けることも重要です。

病気不安症は、適切な理解と対策により、克服可能な課題です。私たちは皆さんの不安を軽減し、より健康な日常生活を送るためのサポートをいたします。

画像 「いらすとや」より引用

当院でのマスク着用は任意です

今回は当院でのマスク着用についてお知らせしたいと思います。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、私たちはしっかりとした衛生管理を徹底し、安全な診療環境を提供するために、スタッフと患者さんには自発的にマスクの着用を勧めてきました。しかし、ワクチン接種の進行や感染状況の改善、さらにはマスク着用による苦痛を訴える患者さんへの配慮から、我々のマスク着用ポリシーを再評価することにしました。

新しいポリシーとして、「マスク着用を任意とする」ことを決定しました。これは、患者さんとスタッフが自身の健康と快適さを最優先に考慮できるようにするためです。

ただし、この新しいポリシーが、マスクの必要性を否定するものではないことを強調したいと思います。マスクは引き続き、感染症の拡大を防ぐ効果的な手段であり、自分自身だけでなく、他の人々の健康を保護するためのものです。

クリニックは、皆さんが安心してご利用いただける場所であるべきです。そのため、マスクを着用するかどうかは、皆さん自身の選択に任せます。ただし、自分の健康状態や他人への影響を考慮して、その選択を行ってください。

医師及びスタッフも健康状態や自分の意志に基づき任意でマスクの着用を行います。

当院では、患者さんの選択を尊重し、クリニック内での感染症対策を続けます。皆さんが安心して診療を受けられる環境を作り上げるために、私たち全員が協力していきましょう。

どうぞよろしくお願いいたします。

画像 いらすとやより引用

デジタル時代の心の健康:心療内科のオンライン診療

近年、オンライン診療の普及により、心療内科への受診がこれまで以上に容易になりました。これは、遠隔地に住んでいる人や、時間的な制約や移動の困難さから対面診療を受けられない人々にとって、大きな希望となっています。当院では2018年2月よりオンライン診療を開始いたしました。

心療内科のオンライン診療は、安心して自宅から受けられるというメリットがあります。これにより、通院のストレスや交通費を省くことができ、一部の患者さんにとっては診療を受けるための心理的障壁も取り払うことができます。

また、プライバシーの観点からも、オンライン診療はメリットを提供します。対面で医師に会うことに恐怖心を感じる人や、クリニックを訪れること自体が不安な人も、自宅からオンラインで診療を受けることが可能です。

しかし、オンライン診療には限定的な面もあります。たとえば、医師と患者さんの直接の対話によって感じ取れる非言語的な情報、例えば患者さんのボディーランゲージや表情は、オンラインでは必ずしも十分には伝わらないかもしれません。

また、技術的な問題もオンライン診療の障壁となり得ます。不安定なインターネット接続やスマートフォンをお持ちでない方は、オンライン診療を受けることが難しいかもしれません。

それにもかかわらず、心療内科のオンライン診療は、我々が心の健康に対してよりアクセスしやすい環境を作る手段のひとつです。このようなサービスは今後も進化し続け、ますます多くの人々が必要な心のケアを受けることができるようになることを期待しています。

吉本メディカルクリニックでは保険証、スマートフォン、クレジットカードがあれば初診からオンライン診療を受診できます。
→詳細および予約はこちらからです。

傷病手当金がもらえない?気をつけるふたつのポイント

傷病手当金がもらえない?気をつけるふたつのポイント

休職の期間によって傷病手当金の申請を行える場合がございます。

参考:傷病手当金(全国健康保険組合より引用)

しかし下記のふたつのケースで、支給の保留や支給されない可能性がございます。
現在受給中の方や今後受給を希望される方は十分お気をつけください。

◯定期的に受診をしていなかった場合
→傷病手当金が保留または支給されない場合がございます。

傷病手当金支給申請書には医師が書く欄がいくつかあります。その中の一つに「労務不能と認めた期間」(主に1ヶ月間)を記入する項目があります。
また、その期間内の診察日数も記入します。

診察日数が0日の場合(受診が一度もない)は、
労務不能の証明が難しいという保険組合側の判断により、
支給が保留または支給されない場合がございます。

医師の指示通りに通院していただくか、
通院が困難な場合はオンライン診療がありますのでご検討ください。

→オンライン診療(再診)はこちら

◯処方箋をもらったがお薬に交換していなかった場合
→傷病手当金が保留または支給されない場合がございます。

処方箋でお薬を交換していないことが保健組合で発覚した場合、
保健組合側より、本人及び医療機関宛に患者さんの症状と療養についての照会文書が届きます。
それらの回答を保健組合が審査した結果、傷病手当金が保留または支給されない場合があります。

服薬をしたくない場合は診察時にお伝えください。

ただし症状の程度によって医師より服薬をお願いする場合がございます。

よろしくお願いします。

新型コロナウイルスについて〜テレビは消しましょう〜

新型コロナウイルスについて

◯感染経路と特徴(インフルエンザと同じ)

・飛沫(ひまつ)感染 感染している人のくしゃみやしぶき
・接触感染 飛沫を触って、目や鼻の粘膜に触る 
・空気感染はしない 
・表層にエンベロープ(脂質の膜)を持ち,せっけんやアルコールに弱い

◯感染力
1人の患者から2人(インフルエンザとほぼ同じ)
※参考 麻しん(はしか)・風しんは12人程度(風しん、麻しんワクチンがまだの方や覚えていない方は当院で予防接種が可能です)

◯症状
ほとんどの人は感染しても風邪症状を認めるか、また無症状でも感染力はあります(この点もインフルエンザと似ています)。基礎疾患のある方や高齢者の一部は憎悪し,さらにその一部が重症化しやすいです。

◎対策
◯インフルエンザに似た構造と感染力のため、インフルエンザに準じた予防を行なってください。  
(国内のインフルエンザの死亡者数は年間千人以上)

◯感染症の予防はせっけんでの手洗いが有効です。手洗いを約20秒間行ってください。
(特に爪の間、親指、手首をよく洗う)
<うさぎとかめ ♪もしもしかめよかめさんを♪をゆっくり歌う>

→手洗い動画

◯咳込んでいる方はマスクをしてください。(予防のためのマスク着用はあまり効果がありません)      

◯ワイドショーは不安をあおることで視聴率を得るビジネスモデルなので、テレビは消しましょう。