ノドが渇かなくても水分を!熱中症について

ノドが渇かなくても水分を!熱中症について

6月は熱中症について講義を行いました。

熱中症とは高温多湿の環境に適応できないことで生じる症状の総称であり、熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病の4つの症状があります。

熱中症になりやすい方は、

◯体温調節が未発達なお子さま
◯高温多湿の環境で運動や仕事をする
◯高血圧・糖尿病など持病がある
◯下痢・二日酔いなど当日の体調が悪い
◯高齢者で特にエアコンが嫌いな方
です。

身近な方が熱中症になった場合は、エアコンの効いた屋内へ連れて行ってください。
そして霧吹きで体に水をかけたり、ぬれたタオルをかけて扇風機を回すのが一番効果的です。
その後、経口補液やスポーツドリンクを飲ませてください。
動脈が触れる脇の下や首元を冷やすことは、実はあまり効果がないようです。

予防として1番大切なことは、ノドが渇いていなくてもこまめに水分をとることだと私は感じます。
(30分から1時間にコップ1〜2杯程度)

予防に最適な飲み物は、汗をかくと塩分が喪失されるためスポーツドリンクや経口補液、麦茶のようなカフェインの入っていないお茶です。

また暑さ指数(WBGT)という熱中症の評価指数があるのですが、
これは気温と、湿度と、風速、輻射熱(例:アスファルトから感じる熱感)によって
どれだけ熱中症の危険があるかわかります。
こちらのサイトを参考にしてください。

熱中症予防情報サイト

参考:稲葉裕(2011)「熱中症対策マニュアル」エクスナレッジ.
日本救急医学会 (2011)「熱中症―日本を襲う熱波の恐怖」へるす出版.