【再送】傷病手当金を確実に受け取るためのポイント

傷病手当金は、病気やケガが原因で仕事ができない期間の生活を支える非常に大切な制度です。

今回は、これまでの診療で実際に遭遇した“よくある注意点”を精神科医の視点から整理し、スムーズに傷病手当金を受給するためのポイントを改めて詳しく解説します。

🔍 傷病手当金とは?

傷病手当金は、健康保険に加入している被保険者(会社員・公務員など)が、病気やケガの療養のため働けなくなった場合に支給される補助金です。

対象者:健康保険加入者

支給額:休業前の給与のおおよそ 3分の2

支給期間:最長 1年6ヶ月

✅ 精神疾患による休職でも利用できます

精神疾患は周囲から見えにくい症状であるため、

「本当に働けない状態なのか」「治療をきちんと続けているか」

といった点が審査で特に慎重に確認されます。

【精神科医が解説】受給できないケースで多いポイント

以下は、当院で実際の診療の中で頻繁に目にする、“不支給・保留になりやすい”ケースです。

⚠️① 受診が途切れている

「診断書を出してもらったあと、数ヶ月受診しなかった」

このようなケースは、傷病手当金の審査で大きなマイナスになります。

● なぜ問題なのか?

医療機関での受診が途切れると、

労務不能の状態が続いているのか?

症状がどう変化しているのか?

治療計画を守っているのか?

といった情報が確認できないため、書類を書くにあたり、労務不能の証明が困難になります。

健康保険組合は、継続的な治療を受ける意思があるかどうかを非常に重視します。

● 最低ラインは?

当院では月1-2回程度の受診が望ましいです。

オンライン診療でも問題ありません。

⚠️② 処方箋をもらったが、薬を受け取っていない

「薬は出されたけれど、薬局に行かずそのまま…」

こうしたケースも、意外と見落とされがちです。

● なぜ不利になる?

実際に服薬していない場合、

「治療を十分に受けていない」

と判断されることがあり、審査上不利に働きます。

場合によっては、

薬局の調剤記録が審査で参照されることもあります。

⚠️③ 医師の指示と生活状況が乖離している

たとえば、

「労務は不能」とされているがアルバイトをしている。

こうした状況は保険者に疑義を持たれ、調査の対象になり得ます。

【確実に受給するために重要なポイント】

ここまでの内容を整理すると、以下の点が非常に重要になります。

🔑 必須ポイントまとめ

① 定期的な受診

月1-2回程度の診察が必要です。

オンライン診療も継続治療として認められます。

② 医師の治療計画に沿った行動

・お薬を受け取りに行ったか

・通院記録

審査で重視されます。

💬 申請でお困りの際は、当院へご相談ください

吉本メディカルクリニック(心療内科・精神科)

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