悪夢と健康の関係について

悪夢と健康の関係について

こんにちは。

今日は「悪夢」についてお話しします。

「怖い夢をよく見るけれど、これって体に悪いのかな?」と心配される方は少なくありません。

実は最近の研究で、*悪夢は心や体の健康と深く関わっていることが分かってきました。

悪夢が多いときに注意したいこと

うつ病や不安障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)では、悪夢がよく見られます。

慢性的な痛みのある方も、悪夢が出やすい傾向があります。

さらに、パーキンソン病や認知症などの神経の病気の前触れになることもあると報告されています。

心血管疾患、自己免疫疾患とも関連があると言われています。

またオキシトシン受容体を阻害する睡眠薬(ベルソムラ、デエビゴ、クービビック)は副作用で悪夢を見ることがあります。

健康への影響

大規模な研究では週に1回以上悪夢を見る人は、月に1回未満の悪夢を見る人に比べて、70歳までに死亡する可能性が3倍高く亡くなることが示されています。

その理由の一つは、悪夢が強いストレス反応を引き起こし、体の老化を早めるからだと考えられています。

悪夢への対処法

原因となる疾患の治療

心理療法(カウンセリングや精神療法)で改善することもあります。

一部の薬(例:PTSDの悪夢には高血圧治療薬のプラゾシン)が有効な場合もあります。

睡眠の質を整える生活習慣(規則正しい睡眠、寝る前のリラックス)が大切です。

まとめ

悪夢はただの夢と思われがちですが、「体からのサイン」になっていることがあります。気になる方は、一度ご相談ください。

*参考
Are nightmares bad for your health?(The Economist)

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